2022年8月5日金曜日

量子ビットの重ね合わせ状態を表すマスコット(Version2)

 量子コンピュータの基本要素である量子ビットの重ね合わせ状態を把握するための簡単なマスコット(模型)を前回の記事で示した。それは下図1の左側のVersion1である。ピンポン玉と針金で作ったのだが、ちょっともの足りない。

 そこで、今回、Version2(図1の右側)を作成した。透明のプラスチック球を入手できたので、量子状態ベクトル|Ψ>を、重ね合わせ状態θと波の位相Φとによって、ブロッホ球に表示した。プラスチック球体内部に、θΦを表す半透明の1/4円板を取り付けたのがポイントである。
 これは、単一量子ビット場合ではあるが、このマスコットを手に取りながら、重ね合わせ状態をイメージしやすくなるので、ちょっとした前進と考えたい!

本当は量子ゲートの模型も作りたいのだが
 さて、量子回路で用いられる量子ゲートの基本的なものも、ブロッホ球面上で動作させてみたいところである。すなわち、Xゲート(ビットフリップ)、Zゲート(位相フリップ)、Hゲート(アダマールゲート)などである。それぞれ、X軸、Z軸、あるいは斜め45度軸を中心に、量子状態ベクトル|Ψ>を回転させる操作であるから、プラスチック球にそれぞれの軸を針金などで作り、それを指で回転させればよい。その時、重ね合わせ状態θや波の位相Φの変化を観察できるはずだ。しかし、実際には手の込んだ工作が必要になりそうなので、躊躇している。多分、これ以上の人手工作はやめて、無料で使えるIBM Quantum実機(またはシミュレータ)の計算を洗練されたグラフィックスで表示してくれるWEBサービスを利用する方が現実的だろう。

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