2022年8月25日木曜日

もう一つブロッホ球の模型-Hadamardゲート

 すっかり趣味の世界に入ってしまったようだ。ゲート型量子コンピュータの勉強(理解)は、下図のイメージよりも少しは進んでいるのだが、基本的な事項の可視化にこだわる。

 下図の右側の小さな球体はすでに報告済みのものである。左側の大きな球体を今回、新たに作成した。アダマール(Hadamard)ゲートをイメージしたものだ。 単一量子ビットに対するXゲート、ZゲートなどはX軸、Z軸周りの180度回転なのでイメージできるが、アダマールのように、ブロッホ球を貫く斜め軸(斜め45度)周りの回転はちょっと分かりにくい。 
 そこで、図左側のように、球体内にアダマール用回転板を組み入れてみた。そうすると、例えば、北極にある量子ビットの確定値(|0>)は、アダマールゲートによりx軸上に、重ね合わせ状態(|0> + |1>)√2 に変換されることが手にとるように分かるのであった。この状態にさらにアダマールゲートを適用すれば、(|0>)という元の確定値に戻ることも納得できそうだ。

 念の為、アダマールゲートHを2回繰り返して適用した場合を計算してみよう。
  H(H|0>) = H((|0> + |1>) / √2)
    = (H|0> + H|1>) / √2
    = ((|0> + |1>) / √2 + (|0> - |1>) / √2)) /√2
    = (2 * |0> / √2) /√2
    = 2 * |0> /2
    = |0>
 このように、元の確定値(|0>)に戻ることが確認できた。|1>に対しても同様に、元の確定値(|1>)戻ることが分かる。

 ところで、このようなフィジカルな模型も捨てがたいのではあるが、PC画面によりビジュアルに示してくれるサイトも存在する。下図がその一例である。上図のHadamard円盤の縁に量子状態ベクトルの先端が並んでいる。まさに、

Visual interpretation, on the Bloch sphere, when Hadamard gate is applied twice!

https://physics.stackexchange.com/questions/313959/

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