2018年10月14日日曜日

Java(JDK)有償化で大学等での教育研究に支障はあるか

 Java(JDK)の有償化が話題になっています。大学等での、Javaプログラミング教育、研究への適用に支障があるでしょうか。当方の検討、実証結果(Windows10の場合)を示したいと思います。(誤解や独断、偏見もあるかも知れませんが、ご容赦ください。)



 結論特段の問題はありません。Java 有償化の後も、無償のままで(アップデートも提供され)、使い続ける道があります。当方で現在使っているJavaの教科書(立木・有賀「すべての人のためのJavaプログラミング」第3版)のJava 例題、練習問題のソースリスト(総計約300 件)はそのまま、コンパイル/実行できます。当方で実証済みです!具体的には以下のとおりです。

 検討の経緯の詳細は下記にあります。
https://www.i.h.kyoto-u.ac.jp/users/tsuiki/javaEveryone3/link.html
(ここに掲載されている「本書を解説した文章」の「付録」をご覧ください。)

 要点は以下のとおりです。

  • すでに、Eclipse の最新版(Pleiades Eclipse 2018-09 版)には、オープンソースのAdoptOpenJDK11 が組み込まれています。このJDK はOracleJDK11 とほぼ同等です。すなわち、本書の例題等は(GUIのためのJavaFX 以外は)全てそのままコンパイル、実行できます。
  • JavaFX は、OracleJDK にはバンドルされていたので、そのまま使えたのですが、AdoptOpenJDK にはJavaFX は含まれていませんでした。しかし、ご安心を。これにもオープンソースのOpenJFX というのがあります。少しだけ手間がかかりますが、これをAtoptOpenJDK11 に組み込みました(add-modulesの設定が必要)。
  • その結果、JavaFX の利用も含めた本教科書の例題等(総計約300 件)は、問題なくコンパイル/実行できるこことが確認できました。
  • このAdoptOpenJDK11 は、2018 年9 月〜2022 年9月までのLTS としてアップデートの無償提供がなされます。その後の、JDK12 以降も同様であるとのことですから、安心してJava の教育、研究への活用に使えるでしょう。

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