2024年9月1日日曜日

モバイル量子回路シミュレータV2の完成!🎉

 これまでに多数の量子アプリと、幾つかの量子回路シミュレータを自作してきたが、このほど、n-Qubit用モバイル量子回路シミュレータV2が完成した!改めて、その概要を示したい。詳細はこちら(英文)こちら(英文)を参照願いたい。

🔴Check out the introductory video for this simulator here!

🔴 n-Qubitモバイル量子回路シミュレータの特徴

  • スマホ単体で動く。外部のシミュレータ等は使わないので、インターネットは不要。
  • 利用する量子ビット数nに制限はない。(ただし、実際には、当然スマホのリソースの制約を受ける。)
  • 量子ゲートの記述はテキストで与えるが、分かりやすい出力形式などに工夫を凝らした。
  • 量子回路記述にあたっては、手書き回路図面付きの10件の組み込み量子回路例を参考にしていただける。
  • 初級〜中級レベルの関連書籍等で示されている例題の恐らく8〜9割程度は、本シミュレータで動かせると思われる。

🔴 組み込まれている10件の量子回路例題
 具体的にどのような量子回路のシミュレーションが可能なのかを、上記に述べた10件の例題で示すので、ご自分の量子回路を構成する際の参考にしていただきたい。

  • [Bell] 2-qubitの量子もつれを与えるBell回路
  • [GHZ] 3-qubitの量子もつれを与えるGHZ回路
  • [QFT] 3-qubitのQFT(量子フーリエ変換)によって、位相の波を起こす。
  • [Modulo] 4-qubitを使った「7k mod 15」の計算。Swapゲートを利用。
  • [Crover] 2-qubitを使ったGroverの探索アルゴリズム。対象の基底の位相反転とその確率振幅の増幅から成る。
  • [Bit-flip1] 5-qubit(入力用3-qubit、制御用2-qubit)を使ったBit-flipエラーを、制御用2-qubitの測定で判定し、その測定結果に応じて、エラー訂正用ゲートを新たに加えて実行する。
  • [Bit-flip2] Bit-flip1と同じ設定だが、途中で量子ビットを測定せずに、自動的にBit-flipエラーを訂正する。
  • [Phase Est] 6-qubit(問題設定用1-qubit、回答用5-qubit)を使った量子位相推定。前段で量子位相キックバック、後段でIQFT(逆量子フーリエ変換)の構成。前段の回路記述量を抑止すために独自の記法を用いている。
  • [Stern-Gerlach] 1-qubitを使って、著名なStern-Gerlachの実験を量子コンピューティングで模倣する。
  • [Mermin-Peres Magic] 量子もつれになった4qubitを使ったマジック(pseudo-telepathyによる)。Aliceが3行目、Bobが3列目に値を設定する場合。
 以下に、これらの回路の画面のサムネールをいくつか示す。詳細画面は、ご自身でこのアプリを動かして確認していただきたい。メールでご連絡いただければ、このアプリ(.apkファイル for Android)を提供します。

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