🟢一般向け数学講座ビデオ
きっかけは、石井志保子東大名誉教授による一般向け数学講座「代数多様体の爆発(Blow up)」 (こちらのYoutubeビデオ)を見たことである。易しく、とても分かりやすく、素晴らしいと感じた。この講座には、当然ながら、機械学習の話は出てこない。だが、小生が感じたことを以下に記したい。
🟢機械学習SVC(Support Vector Classifier)のカーネル法
まず、Fig.1は、よく知られたSVCを利用する簡単な適用例である。Fig.1(a)は、ある曲線に載った2Dデータで、赤青にラベル付されている。ご覧の通り交差した配置なので、ここで、線形に"スパッ"と赤青にクラス分けすることはできない。しかし、カーネル法という方法で、2Dデータを高次元(この場合は3D)に持ち上げ、そこで学習させると、Fig.1(b)に示した緑色の平面で線形分離できるようになる。
簡単な1次元代数多様体をFig.2(a)に示した。原点が特異点になっていることに注意されたい。ここでは、機械学習のような分類問題ではなく、この特異点を解消して滑らかな曲線にしたい。そこで、Fig.2(b)に示すように、blowup(爆発)という方法で、曲線を2Dから3Dへ持ち上げる。すると、赤い点の特異点が青い点2つに分離されて、滑らかな曲線となる。
このBlowupという方法をFig.3に示した。xy平面において、原点を通るあらゆる直線について、平面での傾きをZ軸の高さとして、そのまま持ち上げる方法である。🟢カーネル法とBlowupの共通点
上記に述べた2つは、データ分類のためのカーネル法と、特異点を解消するためのBlowupである。両者の目的は異なるが、「2Dデータを高次元へ持ち上げて問題を解決する」という共通のアイディアがあるように思われる。
別の見方をすれば、(このビデオで言及されていたことだが)元々はある空間において、「明確に分類されていた」、あるいは「特異点のない滑らかな曲線であった」のだが、2Dへ写像したために、データのクラスが混在したり、どこかが潰れて特異点ができた。それを、元の空間へ戻して、本来の姿を復元させるという共通点があるのではないか。
🟢感 想
機械学習や量子コンピューティングは、数学の分野(多様体論や圏論など)とまだまだ深い関係がありそうだ。少しづつ馴染んで行きたいものである。
また、別の話だが、Fig.1〜Fig.3を描くプログラムコードは、生成AI(GeminiやChatGPT)の助けを借りて、ほとんど自動的に素早く作ることができた。時代は変わったとつくづく思う次第である。



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