2026年9月2日水曜日

量子計算のテキストとモバイル量子回路シミュレータ

🔴モバイルシミュレータを量子コンピューティングの学びに活用
 量子コンピューティングの基礎を学ぶためのテキストとして、Prof. Aleksandar Radovanovic (University of the Western Cape)は以下の書籍を出版しています。

QUantum Computing: Problems and Solutions - Exercises with Detailed Solutions for Students and Educators, October 2025.

 この中にある主要な23個の例題に対しては、IBM Qiskitシミュレータで動くコードが公開されています。その多くは、私の開発したモバイル量子回路シミュレータで動かせることを確認できました。一部はまだ未完成ですが、そのうちの一例をご紹介します。以下の図はその本とモバイルシミュレータです。

🔴モバイル量子回路シミュレータでの実行
 ではさっそく、一例をご紹介します。下図の左側は簡単なドキュメンテーションです。右側の例題一覧から、ここでは、"Lab13- Grover Search Algorithm"を選択しました。

 以下の左側の図に、このGrover Searchの量子回路記述と回路図、および、実行例が示されています。もちろん、回路記述を編集することもできます。右側の図は、"Oracle & Diffusion"の繰り返しのうち、最初の1回だけを実行した結果です。この時点で、ターゲットである"1101"が、すでに高い確率で見つかることを示唆しています。

🔴なぜモバイルシミュレータを使うのか?
 これらの例題は、上記のとおり、IBM Qiskitシミュレータで完全に実行できます。しかし、私のシミュレータは、いつでも、どこでも、ポケットからモバイル端末を取り出し、インテーネット接続も環境設定も不要で、すぐに使えます。そこに存在価値があります。テキストを読んで、モバイル端末ですぐに内容を確認することで、親しみやすく、理解が深まると信じます。

 一方、このようなモバイルシミュレータの限界もあります。このミュレータは、"1ショット/1ボタンプッシュ"ですので、多数回の測定(ショット)によって統計値を得ることは苦手です。でも、全ての基底状態の出現確率は理論的に算出されるので、多くの場合あまり困らない筈です。さらに、量子機械学習などで必要な、古典最適化モジュールとの連携もできません。それらは、IBM Qiskitなどでやれば良いのです。

[参考情報]
 アフリカのAfrica Quantum Consortiumのロゴが美しいので掲載させていただきます。

0 件のコメント:

コメントを投稿