- Normalization (scaling) of input data: No need for visualization.
- Reduction of input data dimension: Not necessary in this case, since it is two-dimensional (2 features).
- Display of input data: Draw data samples in a 2D scatter plot. → Figure 1
- Convert input data to quantum state: Display quantum state on Bloch sphere. → Figure 2
- Create quantum kernel matrix: Represented as a heat map. → Figure 3
- Perform SVC learning: Display the resulting classification decision boundary in 2D. → Figure 4
I am a professor emeritus of CS at Kanagawa Institute of Technology, Japan. Originally my specialty was parallel and distributed systems. My current interests include machine learning, natural language processing, creating mobile apps with MIT App Inventor, and quantum computing. In the web version of this blog, clicking the icon on the right (a plastic sphere) will take you to the "List of Quantum Computing Articles". - Fujio Yamamoto (for e-mail, add "@ieee.org" after "yamamotof")
2025年4月24日木曜日
Visualizing and Understanding QSVC
2025年4月23日水曜日
量子サポートベクタ分類QSVCのビジュアル化
- 入力データの正規化(スケーリング):ビジュアル化の必要は特になし。
- 入力データの次元削減:今回は2次元(2 features)なので不要。
- 入力データの表示:データサンプルを2D散布図に描く。→図2
- 入力データを量子状態に変換:ブロッホ球に量子状態を表示。→図3
- 量子カーネル行列の作成:ヒートマップとして表現。→図4
- SVC学習を行う:結果としての分類決定境界を2D表示。→図5
2025年4月18日金曜日
量子機械学習の第一歩QSVC(Quantum Support Vector Classifier)
【要旨】古典的手法では見つけられなかった(or できなかった)ことが、量子的手法では可能になったという事例があれば勇気付けられる。その一つとして、量子計算を用いたQSVC(Quantum Support Vector Classifier)が、古典SVCよりも高い精度で分類できる一つの例を示す。この例に対しては、古典SVCでは見つからなかった、新たな分類決定境界が、量子QSVCで見つけられたと言える。これは、量子機械学習に取り組む上で意義がある事例と思われる。
🔴対象としたデータセットGaussian-Parity
今回用いたデータセットGaussian-Parityの一例を図1に示す。右側の表は、その内容である。2つの特徴量(Feature1、Feature2)とラベル(0 or 1)で構成される300サンプルが含まれる。これをMiniMax(0〜π)スケーリングして散布図にしたものが左側の図である。ラベル0とラベル1のデータが、斜めに交差して分布しているので、境界線を引くのは難しそうに見える。
🔴古典的SVCによるクラス分け
このデータセットに対して、まず、古典SVCでクラス分けした。300サンプルの7割を訓練用として学習させた結果を、残り3割のサンプルをテスト用として評価した分類の精度は81%であった。学習結果を反映した分類の決定境界を図2に示した。かなりよく分類できていると思われる。SVCの威力が感じられた。(SVCに与える種々のパラメータの値で結果は変動するが。)
次に、量子的QSVCでクラス分けした。今回は、Qiskitに装備されているライブラリQSVCを量子回路シミュレーションで実行した。学習の条件はSVCの場合と同じである。分類精度は、90%となり、SVCの場合よりもかなり高まった。それは、図3に示す通り、図2とは異なる決定境界が得られたことによる。このように、SVCでは見つからなかった新たな決定境界が得られた理由は、(技術詳細は略すが)少ない量子ビットnでも、2のn乗次元の広い量子状態の空間を探索できることによるのであろう。すなわち、多様なカーネル行列と呼ばれる情報を古典的なSVCの仕組みに与えることができる。
🔴古典的SVCと量子的QSVCとの関係
詳細は、別のブログ記事で後日議論したいが、図4に両者の関係の概要を示した。Javier Mancilla M.氏の著書"QML Unlocked"が非常に参考になったので、その中のFigure 16を引用し、加筆した。(この書籍のレビュー結果の記事も別途書く予定である。)
2025年4月9日水曜日
Reduction of error occurrence in IBM quantum computer (Heron processor)
Theoretically, the success rate of Mermin-Peres magic, a 4-qubit application using quantum entanglement, is 100%. When this was executed on ibm_torino (Heron r1), the success rate was 92% due to errors caused by noise. This is a big improvement from the 86% success rate on ibm_brisbane (Eagle r3) a while ago. The reason for this is that the error rate was 14% on ibm_brisbane, but was reduced to 7.9% on ibm_torino. Figure 1 shows the details.
2025年4月8日火曜日
IBM量子コンピュータ(Heronプロセッサ)におけるエラー発生の低減
【要旨】量子もつれを用いた例題Mermin-Peres-Magicを、IBM量子コンピュータ新鋭機ibm_torino (Heron r1プロセッサ)で実行させた結果、ノイズ等によるエラーの発生率が、以前のibm_brisbane (Eagle r3プロセッサ)に比べて、ほぼ半減することが分かった。これにより、所望の正解が得られる成功率は、86%から92%に大きく改善された。今後出現するであろう華々しい成果は、このような長年の地道な研究開発によるものなのだと実感できた気がする。
🔴誤り低減を目指す量子コンピュータの進展
Eagle(鷲)は攻撃的で強く、Heron(鷺)はしなやかで強いというイメージがあるという。IBMがそれを念頭において量子コンピュータに命名したのかは定かではない。IBMはこれまで、無償で量子プロセッサEagle r3(マシン名 ibm_kyiv, ibm_brisbane)を提供してきたが、この3月から、新鋭機Heron r1(マシン名 ibm_torino)を追加した。Heronは、Eaglelよりも、大幅にエラー発生率が低減されて強力になったという。そのハードウェアの仕組みは私には分からないが、最大の難題の一つであるエラー低減に向けて着実に進展していることが窺える。