2018年6月17日日曜日

ScratchでAI(人工知能)を教えるプロジェクト

Scratchは、小中高生向けのコンピュータサイエンス、プログラミング教育に益々利用が広がっているようです。大学のオープンキャンパスなどでも活用されています。そのScratchですが、外部ボードや機器との連携を強化するextensionsなどを装備したScratch-Xにも注目が集まっています。現在まだ実験版(ベータ版)のようですが。

このScratch-Xで、ゲームなどのプログラミングをさらに進めて、AI(人工知能)も教えるプロジェクトがありました。Deep Learningを使う訳ですが、もちろん、その理論や詳細な手順は見せません。IBM Watsonを利用していて、Visual RecognizerやAssistantサービスを呼び出すようになっていますが、Scratchのブロックで包み込んでいます。

https://offspring.lifehacker.com/teach-your-kid-machine-learning-with-these-free-lessons-1826836113/amp?__twitter_impression=true

Machine Learning Projects (ScratchX)
https://machinelearningforkids.co.uk/#!/worksheets

子供にもAIの活用技術に親しんでもらおう、という意図のようです。公開されているプロジェクトのうちの「コンピュータとのじゃんけん」を実際にやってみました。手の画像の認識をAIで行うということです。

  • 自分の手で、グー、チョキ、パーの3つをそれぞれ10回づつWebカメラでとる。
  • それにラベルを付けて、Watsonに学習させる。
  • かんたんな「じゃんけんの勝ち負けのルール」をScratchで作る。
  • 新たな手の画像(グー、チョキ、パーのどれか)を与えてボタンを押す。
  • コンピュータの手と比較して勝ち負けの結果がでる。

Deep Learningを利用したScratch-Xのじゃんけんアプリ


注意書きとして、「手を撮影するとき、自分の顔が映らないようにしてね」とあります。顔画像がどこかで悪用される危険性の回避のためです。このようなことも子供の時から教えておいた方がよい。ちょっと技術の負の面が出て来ているわけですが。

手の画像にラベル付けして学習させるという例でしたが、汎用性があります。例えば、手書きに文字認識も同様に行えるわけです。
Deep Learningの勉強、学習、研究の環境は色々出回っていますが、このScratch-Xによるものも教育面で可能性があるのではないでしょうか。

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