今年は、量子物理学(量子力学)誕生100周年とのことである。それを記念して、国連は、2025年を「国際量子科学技術年」と定めた。その中核となるのはやはり、量子コンピュータの実用化であろう。今年は特に、色々な動きがあると思う。
2025年2月に、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)は、「量子コンピューターユースケース事例集」という、150ページに渡る詳細な報告書を公開した。最新の56のユースケースを含む、製造、金融、エネルギー、創薬などの分野での効果や課題がよく分析されていて非常に参考になった。素晴らしい資料である。
産総研では、G-QuATと呼ばれる、3方式の量子コンピュータとGPUスーパーコンピュータを融合させて研究開発、実用化を促進させるためのセンターを2025年春に発足させる。
また、大阪大学では、2025年7月末から「Quantum Innovation 2025」の開催を予定している。5日間に渡る大規模なイベントとなりそうである。
ささやかならがら、小生も神奈川工科大学が開催する「ITを活用した教育研究シンポジウム2024」で、以下のような短い講演を行うことになった。