2024年4月9日火曜日

かなり残念:IBM Quantum Labの廃止...

 😖量子コンピューティングに関して、続けてまた、残念なことが起こった。人生と同じで、量子コンピュータの世界も波乱万丈である。それにしても、かなりショックである。これまで数年間愛用してきたIBM Quantum Labが約1ヶ月後(2024-5-15)に廃止になるとのアナウンスが...これによって、ibm_qsam_simulatorなどのシミュレータが使えなくなるのである!

 悲しい。instructions to download filesが示されている。これを使って、既存のあなたのプロジェクト(ソースコード)をダウンロードして、これ以降は、自分でローカルマシンにQiskit環境を設定してシミュレーションして下さい、とのことである。

 IBMは、今後、開発競争が激化する量子コンピュータ(ハードウェア)に注力するために、今回のようにシミュレータのサービスを停止するとのことのようだ。素人の邪推だが、昨年末のハーバード大学からの衝撃的発表(中性原子方式の量子コンピュータ)によって、戦略を変更する必要が生じたのかもしれない。

 これまで、無償でクラウドでシミュレータを提供してくれたことに感謝するしかない。多分、グラフィカルインタフェースで試すことができるQuantam Composerはサポートし続けるようである。特に心配なのは、これまで使えていた実機の無償提供は続行されるのか否かである。多分、Yesだとは思うが。でも、Quantum Lab自体が削除されるとすれば、どのように実機にアクセスできるのだろうか。

2024年4月8日月曜日

ちょっと残念:IBMのQiskit Algorithms

 😖ここには、ネガティブなことは書かないようにしているのだが、ちょっと残念な状況を書きます。実は、今年に入ってから、IBMの公式サイトにあるQiskit Algorithmsのうちから、かの有名なShor's(素因数分解)やHHL(疎な正則対称行列の逆行列計算)などが、除外(deprecated )されていました。それは知っていました。その理由は、これらの本格的適用に必要な大規模なノイズ耐性量子コンピュータの実現が未だ見通せないためのようです。

 ですが、基本的に優れた有用な量子アルゴリズムとして、教育的な観点から、別の場所には保存されていました。しかしながら、またここに問題がありました。メンテナンスが止まってしまっているところに、ちょうど同じ2月頃に、Qiskitのバージョンが上がり、そのままでは動かなくなっていました。一般的なmigrationのドキュメントはあるのですが、自分で修正して動かすことは面倒そうです。そのままにしてありました。

 そんな時に、雑誌Interface 2024年4月号に、「数学100 - AI/量子/信号処理/画像/暗号/...」という特集が載っていました。"量子"のところに、HHLアルゴリズムの解説があるじゃないですか!

 However、解説はあるものの、動かすプログラムでは、上記のdeprecatedにされたQiskit Algorithmsのものをそのまま使っています。今は、そこにはそれはありません!やるとしたら、保存されているHHLのソースコードを使うことになります。しかし、上記の通り、それは現在のQiskitバージョンと互換性がありません。ちょっと、一息入れてから考えます。